判決言い渡し

・歴史的な司法判断。全面勝訴判決・

◆7月28日、大阪地方裁判所において「高校無償化」裁判の一審判決が下されました。4年4ヶ月にも及ぶ法廷闘争を闘い抜いてきた学校関係者と卒業生、同胞らや日本人支援者たち343名が判決の行方を見届けようと大阪地裁に駆けつけました。そして、制度からの除外により誰よりも深く心に傷を負った大阪朝鮮高級学校在校生たち21名が制服のチマチョゴリに身を包み判決に臨みました。

◆午前11時、202号大法廷で裁判は始まりました。緊張で静まりかえる法廷に判決文を読み上げる裁判長の声が響きました。全面勝訴判決!! 裁判長は朝鮮学校を高校無償化の対象から外したのは違法として、原告「大阪朝鮮学園」の請求をすべて認め国の処分を取り消し、無償化の対象とするよう命じる画期的な判決を言い渡しました。請求の趣旨は、大きく三つでした。①文科大臣が朝鮮学園に対して行った「指定をしない旨の処分」を取り消すこと、②本件規則1条1項2号ハに基づき指定をすること、③訴訟費用は被告(国側)の負担とすること。まさに学園側の主張を全て認めた全面勝訴判決となりました。

◆判決が言い渡されるや傍聴席は総立ちとなり、歓喜の渦に包まれました。皆、抱きあい、涙を流し、喜びを爆発させました。弁護士らも総立ちとなり固い握手を交わしました。傍聴抽選にもれ、裁判所の外で待機している支援者たちのもとにふたりの若手弁護士が駆け寄ります。共に大阪朝高卒業生である彼らの手には「勝訴」、「行政の差別を司法が糾す」と書かれた垂れ幕が握られていました。群衆と報道陣らの前で垂れ幕が広げられるとひときわ大きな歓声があがりました。私たちの子どもが日本学校の子どもたちと同じように学ぶ権利が認められて嬉しい」。朝高で子供を学ばせているオモニが 涙ながらに喜びの感想を語りました。また、日本人支援者の一人は「よくぞ司法が良識的な判断をした。日本社会にまだ正義は生きていた。」と話しました。裁判後、メディア向けの記者会見と報告会が行われました。

◆「裁判所は良心と法の支配のもとで適正な事実認定、判断を下した。我々の全面勝訴だ」。裁判後に開かれた記者会見の場で丹羽雅雄団長が喜びに満ちた表情で判決を評価しました。そして大阪朝鮮学園の玄英昭理事長が声明文を読み上げ、「朝鮮学校に対する公的助成からの排除の流れを断つ礎となり、始発点、転換点となるだろう」、「朝鮮学校で学んでいる多くの子どもたちの教育への権利が改めて認められ、保証されたことをうれしく思い、我々の民族教育は正当であり、民族教育は法的保護に値する権利であることが証明された」と、この裁判で勝ち取った勝利の意義を強調しました。

◆保護者代表は、「子どもたちはあらゆる差別、虐待、搾取から守られるべきであるにもかかわらず、朝鮮学校の子どもたちは国際情勢や政局によって危険にさらされ、深い傷を負っている。問題や課題を解決していくのは子どもではなく大人の責務だ。国が控訴しないことを心から切望する。同じ子どもを持つ親として偏見や差別、憎しみのない平等で平和な社会を共に目指していきませんか」と切実な思いを訴えました。

◆「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」の長崎由美子事務局長は、多くの人々が手をつなぎ合い、誇りを持って生きていくために繰り広げてきた闘いが、今日、差別排外主義や利己主義ですさんだ日本社会を根底から変えていく「原点」になったと、同胞らと抱き合い、喜び合いながら胸を張りました。

◆朝鮮大学校に進学した2015年度の大阪朝高卒業生は「日本政府は今回の判決を真摯に受け止め、民族教育に対する差別を取りやめてほしい。今日という日が、朝鮮学校に通う全ての生徒たちが安心して学べる社会を築いていくうえでの始発点になってほしい」と力強く訴えました。

・朝鮮学校に送られてきた韓国からのエール・
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