無償化連絡会・大阪が裁判所に要請

昨年12月26日、「無償化連絡会・大阪」事務局の代表3名が「朝鮮学校への大阪府・大阪市補助金の支給再開」と「朝鮮高級学校への『高校無償化』制度適用」、及びこれらを求めて争われている二つの裁判において公正な判決をを求める要請ハガキ合わせて3,794枚を携え、大阪地方裁判所第7民事部を訪れました。
これまでも「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」は、様々な活動を通じて民族教育の権利を守る運動に取り組んできました。今回も毎週火曜日に大阪府庁前で行われている「火曜日行動」と10月20日の地域別街宣行動、11月10日にJR大阪駅前で行われた「大阪一斉街宣行動」を通じて、差別的政策に苦しみながらも、力強く民族教育を続けている朝鮮学校の現状を広く宣伝し、要請ハガキへの協力を訴えました。
ハガキには、笑顔で学ぶ朝鮮学校・生徒の写真とともに以下の文言が刷られています。
「高校無償化」制度からの適用除外、相次ぐ地方自治体からの補助金支給停止。そして、支給を続ける自治体へ停止を促す文科省通知…。朝鮮学校は、国際化時代の日本社会にとって多様性のバロメーターです。すべての子どもたちが等しく学べる社会を実現するために司法の公正な判断を切に願います。
そして表面に設けられた空欄には朝鮮学校の子どもたちを励ます数多くのメッセージが署名と共に寄せられました。
「民族教育の権利が認められるまで一緒に頑張りましょう!」、「朝鮮学校の子どもたちをいじめないで下さい。」、「すべての子供たちが安心して学べる社会を築きましょう!」…
朝鮮学校の民族教育権利のみにとどまらず、日本に真の豊かな「共生社会」を築こうとする支持者らの温かい心が一枚一枚のハガキにあふれていました。
また、支援の輪は日本国内にとどまることがありませんでした。無償化連絡会の呼びかけに応じ、韓国の市民団体「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」が要請ハガキへの署名活動に協力してくれました。急な呼びかけにも関わらず、各方面に広く署名を呼び掛けてくれた韓国では裁判費用に充てて欲しいとカンパまで集めてくれました。温かいメッセージが添えられた1,000枚のハガキと共に貴重なカンパは、年末に韓国を訪れていた無償化連絡会・大阪:藤永壯共同代表に直接手渡されました。
12月26日の提出日に合わせて、すべてのハガキが無償化連絡会事務局で集約されまとめられました。そして無償化連絡会の代表らが、これらすべての人々の温かい気持ちも一緒に携え大阪地裁を訪れました。しかし当日、裁判所では特別な取扱いもなく、至って事務的な対応で要請ハガキを受理するのみでした。非常に残念な対応ではありましたが、様々な活動を通じて集められた朝鮮学校を支える多くの声はきっと司法にも届くものと信じております。「火曜日行動」や街頭宣伝活動、要請ハガキの署名にご協力下さった皆さまに心からお礼申し上げます。

韓国「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」からのコメント

日本国内にあるすべての外国人学校に「高校無償化」制度が適用されていますが、唯一「朝鮮学校」だけが制度から除外されています。
さらに大阪府と大阪市は補助金すら停止させてしまいました。
子どもたちが原告となって裁判が行われており、朝鮮学校の生徒たち、オモニたちが街頭に立って差別の是正を訴えています。また、日本の良心的な方々が「高校無償化連絡会」をつくって活動しています。
来年1月、大阪府・市を相手取った裁判の判決が言い渡されます。
韓国でも心をひとつに集め、預かった要請ハガキ1,000枚を来訪中の無償化連絡会・大阪、藤永代表に手渡しました。
私たちの気持ちも伝え、必ずや裁判で勝利することを祈りながら…