無償化連絡会・大阪

〜 子どもたちの笑顔と希望のために 〜

市役所前アクション・延期

本日予定しておりました「大阪市役所前アクション」は、大阪で余震の恐れがあり、大雨など天候も悪化しておりますので、参加者の皆様の安全を考慮し、延期といたします。

新たな予定につきましては、後日改めてご案内いたしますのでご了承ください。

※参加を予定されているお知り合いにもお知らせ頂きますようお願いいたします。

幼な子までも排除

オモニ連絡会と無償化連絡会がタッグを組んで市に抗議

橋下徹氏が市長を務めた際、国の差別政策に率先して加担し、「高校無償化」制度からの除外にあわせ、全国に先駆けて朝鮮学校への補助金支給を停止した過去を持つ大阪市が、ついに就学前の「幼な子」たちまでも排除する政策を実施しました。
昨年度から始まった「幼児教育の無償化」制度から、大阪府内8校の朝鮮学校に附属する幼稚班のみを除外しました。
市は公式ホームページ内でこの政策について、幼児期における自己実現の重要性を語り、「すべてのこどもたち」が対象であると謳っています。
在日コリアンの子どもたちは地域社会を構成する一員ではないと公言しているのです。これほどあからさまな「行政のヘイト」があるでしょうか?
オモニたちは座視したまま諦めたりはしません。
子どもたちのためには出来ることをすべてやり通そうとしています。
おかしいことはおかしいと、黙さず声を上げようとしています。
6月20日。大阪市役所の前に集まりましょう!

日本政府に向けた国際宣言

韓国からいつも朝鮮学校への温かい支援を送ってくれる「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」が、「在日同胞と朝鮮学校を差別する日本政府を糾弾する」と題して、支持者を募り国際宣言を出そうとしています。
Webに掲載された宣言文の翻訳は以下の通りです。

〜安倍政権糾弾国際宣言〜
「在日同胞と朝鮮学校を差別する日本政府を糾弾する」

1948年、日本政府が在日同胞たちの民族教育を大々的に弾圧し、ついには一人の少年を死に至らしめた「阪神教育闘争」発生から70年が過ぎた今日まで、日本政府による在日同胞弾圧は続いています。
日本政府は自国内すべての高等学校に適用する「高校無償化」制度から唯一朝鮮学校のみを排除し、平等に教育を受ける権利がある子どもたちを対象に差別的措置を強行しました。それにより一部の自治体はこれまで支給してきた教育補助金すら停止し、初級、中級学校までも財政的圧迫を加えています。
朝鮮学校は、日本による植民地支配の時代、強制的に日本に連行され定住する様になった同胞たちが「朝鮮人は朝鮮語を学ばなければならない」という当然の理由から設立した民族教育機関であり、在日同胞たちは日本政府から保護を受ける権利がある日本社会の構成員です。
しかし、日本政府が加えている露骨な差別政策は、右翼団体のヘイトスピーチや在日同胞機関の建物への銃乱射など、衝撃的な暴力行為につながり、在日同胞たちを憎悪犯罪(ヘイトクライム)の標的に追いやっています。
植民地支配に対する謝罪はおろか、在日同胞と朝鮮学校を露骨に弾圧する日本政府を強く糾弾します。
私たちは、同胞たちの正当な権利のために最後まで連帯し、闘うことを宣言するとともに以下のとおり要求する。

1.日本政府は植民地支配を謝罪し、朝・日関係を正常化せよ!
1.在日同胞に対する弾圧を即刻中止せよ!
1.朝鮮学校にも「高校無償化」制度を適用せよ!

「ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会」

そして、特設サイトで支援者を募っています。残念ながらハングルのみの表記ですが、ぜひご覧ください。
上から、お名前、ご住所、連絡先、日本政府へのメッセージを順に書き込める様になっています。
より多くの賛同を送り、国際宣言を盛り上げましょう!

国際宣言のサイト → https://goo.gl/forms/f2zZKzR2zfJ8lVmQ2

共にする人たち

◼️ソウルでウリハッキョを叫ぶ

朝鮮学校支援でおなじみの韓国支援団体「モンダンヨンピル」が、ソウルのホンデで街頭行動を行いました。普段は若者の街として知られ、多くの人で賑わう街頭にウリハッキョの制服であるチマチョゴリや、朝鮮学校を応援するメッセージのプリントされた揃いのTシャツを着た支援者たちが集い、朝鮮学校に対する差別撤廃を訴えるチラシを配り、ウリハッキョの子どもたちにも等しく学べる権利を求めてアピールを行いました。

*モンダンヨンピル  WebサイトへのLink


彼らは、韓国の地で朝鮮学校の差別問題を訴える難しさを以下のように語っています。

事実、「朝鮮学校差別反対」をテーマに、街でアピールをするのは冒険に近い。
まず、韓国社会で「朝鮮学校」を知る人が非常に珍しい。存在すら知らないのに差別の実態を知らせ、共に行動することはなお難しい。
第二に、「高校無償化」問題は韓国市民たちには馴染みがない。韓国は未だ中学校までが義務教育だ。「授業料、及び就学支援金」として実質的に高等学校無償化を実施している日本に比べれば「雲をつかむような話」として受け取られかねない。
第三に、この地の話ではない。たとえ同じ民族の問題と言えど、ここで起こっている問題ではないので関心を持ちにくい。
第四に、「反共」、「反北」教育をみっちり受けてきた韓国市民たちにとって「朝鮮学校」は「在日同胞たちの民族教育」と認識されるよりも「朝鮮総聯学校」、「北朝鮮学校」などと認識されているのでこの点を克服することが難しい。
このような問題が山積していても街に出ます。このような問題が山積していても過去6年にわたり「モンダンヨンピル」を支持し、会員となってくださった多くの方々の願いがあるから出ることができます。
街に出て、一度市民たちとぶつかってみようと思います。今年は「4.24教育闘争」が70周年を迎える年です。弁明に弁明を重ね不特定多数の市民たちと向かい合うことを恐れるなら、再び70年前の「わが民族受難の時期」に逆戻りしてしまうということをよく知っているからです。
海を越えた韓国の地にも、朝鮮学校の子どもたちを見守る温かいまなざしがあります。少しずつではありますが、実情を知らせ、共感を広め、共に支える力を増やしてくれています。
彼らは自分たちのことを<함께 하는 사람들>=「(行動を)共にする人たち」と称します。「支える」のでもなく、「助ける」のでもなく、「共にする」。
本当にありがたく、心強い人たちです。
日本に住む私たちも「モンダンヨンピル」や日本社会の中で朝鮮学校の意義を認めて行動を共にする人々と一緒に、これまで以上様々な活動を通してより大きな理解と共生の輪を広げてゆきましょう。
☆本サイト「Link」ページから訪問できる韓国「ウリハッキョ火曜行動」のFacebookページもぜひご覧下さい。

大阪府私学課への申し入れ

去る5月22日、大阪オモニ連絡会の代表ら9名と無償化連絡会・大阪事務局の長崎由美子事務局長、大村和子さんたちが大阪府教育庁私学課に対し、2011年度から完全に支給停止されている朝鮮学校への補助金復活を訴える申し入れが行われました。
午後1時半、この日も行われた「火曜日行動」を終え、庁舎に集まったオモニたちは、政治的理由により、何ら関係のない子どもたちの教育権がないがしろにされている朝鮮学校の状況を改善したい一心で申し入れに臨みました。
私学課からは、総務・専修、各種学校振興グループの2名、教育総務企画課広報議事グループから1名の計3名が対応に出てきました。申し入れは庁舎の1室で行われました。
はじめに、大阪府オモニ連絡会の玄順愛会長が、申し入れの趣旨を伝え、申し入れ書を読み上げました。玄会長は、朝鮮学校に対する大阪府の教育助成は長年に渡る相互信頼の上に成り立った事業だとし、それを教育とは何ら関係のない政治的理由で一方的に破棄した大阪府の態度によって多くの在日の子どもたちが深く傷ついた。不本意ではあるが司法に訴える他なかったと裁判闘争へと至った経緯を明かしました。また、補助金支給停止による財政的被害は計り知れないと訴え、朝鮮学校に子どもを通わせている当事者として黙ってはいられないと申し入れに訪れた真意を切実に伝えました。
玄会長が読み上げた申し入れ書を私学課担当者代表に手渡した後、訪れたオモニ代表たちが一人ずつ発言しました。
「我が子の高校時代、『高校無償化』法が施行され、朝鮮学校が審査により『一時的』に除かれただけと思っていたが、朝鮮学校のみ差別的に除外されたまま8年の月日が経ってしまった。うちの子は、そんな差別に晒されても健気に学校に通い、スポーツや勉学に励んだ。今では日本の大学の薬学部に進み、社会に貢献できる人材として立派に育っている。日本の学校と何も変わらない。行政は朝鮮学校を自分の目で、偏見なくもっとしっかりと見て欲しい。」3人の子を育て、朝鮮学校で学ばせた保護者は、民族教育の真の姿を見て判断することが必要だと訴え、民族的マイノリティーの教育権も守られてこそ、真の共生社会だと訴えました。
また、我が子が差別を受けている今の状況について、言い尽くせない思いを文章にまとめてきたオモニは、次のように語りました。
「他の子どもたちと同じように我が子を学ばせたい。こんな当たり前の基本的人権、子どもの教育権を求めて当事者である保護者がわざわざ行政に出向いて物申したり、司法に訴えなければならない現状があまりにも理不尽で腹立たしい。補助金を打ち切られたせいで非常に高い授業料を収めるため『共働き』が必須なのに、現に私は今日仕事を休んでここに来ざるを得なかった。外国人だから仕方ないのでしょうか?政治的理由があるからしょうがないのでしょうか?」と、やるせない心情を吐露しました。そしてこう続けました。「だとすれば、地方自治体としてヘイトスピーチを行っているのも同然です。ヘイトスピーチが横行する、そんな社会を目指しておられるんでしょうか?」と疑問を投げかけ、行政の責任を追及、断罪し、社会のヘイトクライムに行政が加担している現実を突きつけました。そして、「民族的アイデンティティーを互いが認め合う社会こそが『真の豊かな社会』であり、朝鮮学校に学ぶ子どもたちは、その豊かな社会を作る大切な人材であります。」と、日本社会における民族教育の本質的意義を示しました。
そして最後に「そんな大切な存在である子どもたちを守るため、要件に従わなければお金は出さないなどという暴力的な行為と最後まで闘い続けます」と、固い決意を表明して発言を結びました。
オモニたちの怒りに満ちた切実な訴えが続く一方、地域や学校単位での地道な親善活動が功を奏し、心温まる交流がなされている現実も数多く紹介されました。吹奏楽部で活動する我が子について語ったオモニは、毎年行われている近畿の高等学校を対象としたブラスバンドイベントに参加するたび、「こんなに多くの日本の高校生たちと同じステージで演奏できることが楽しいし、本当に嬉しい」と、目を輝かせる子どもの姿を見るにつけ、一般の市民レベルでは、これだけこの子たちの存在が認められ、温かく迎えられているのに、社会のルールから公然と除外されている現状に複雑な思いがすると語りました。
それ以外にも、地域の「学童保育」に通い、日本学校の子どもたちと仲のいい友達になったことや、公立小学校と交流を深め、プールのない朝鮮学校の子どもたちと日本学校が共同で「着衣水泳」の企画を行うなど定期的な活動を行なっていること、また、保護者間の交流会も盛んに行なっている事例などが紹介されました。「『韓国料理教室』や『チマチョゴリの試着体験』など多彩な企画で相互理解を深める中で理解を示し、私たちの境遇について一緒に考え協力してくださる地域の方々がたくさんいらっしゃいます。」と草の根交流の実績を披瀝したオモニは、逆に国や行政の方が躍起になって私たちを差別していると厳しく批判しました。
9名のオモニたちに続き、「無償化連絡会・大阪」の長崎由美子氏、大村和子氏も日本人の立場から発言しました。長崎さんは、地域における朝鮮学校の存在が在日コリアンと日本人双方にとっていかに大切かということを指摘し、自身が生野区で定期的に行なっているフィールドワークの様子を紹介しました。参加した学生たちの大半が、実際に自分の目で見て、触れ合う過程でメディアに植え付けられた「反日」のイメージが払拭されてゆく姿を通じて、伝聞に惑わされず直接見て確かめることが大事だと強調しました。そして「行政こそ、朝鮮学校を直に見て判断すべきではないか。」と指摘しました。大村さんは、「朝鮮学校がなぜ日本に存在するのかという歴史の問題にも目を背け、支援するどころか逆に差別している状況が日本人として本当に恥ずかしい、補助金を支給してくれと頼むような問題ではない。当然の権利だ。」と強く訴えかけました。
最後に、玄会長がもう一度、補助金不支給の不当性を指摘し、軒並み創立60周年や70周年を迎えている朝鮮学校の校舎老朽化、財政難などの現状を明かしながら、「単なるお金の問題としてではなく、普遍的な『学ぶ権利』に関する問題として、朝鮮学校の差別的処遇を1日も早く解消」するよう強く訴えました。
参加者全員の切実な訴えに、府の担当者たちも神妙な面持ちで耳を傾けました。
1時間以上にも及ぶ申し入れを終えた代表のオモニたちは、各学校でも引き続き子どもたちの「学ぶ権利」を守る活動に拍車をかける決意を新たに庁舎を後にしました。

大阪府オモニ連絡会の声明文


 

大阪市への申し入れ

無償化連絡会・大阪と大阪朝高オモニ会が共同で大阪市に抗議

◼️2018年5月18日午前、大阪市の「拉致問題啓発チラシ」配布に対して、配布の取り止めを求める申し入れを行いました。メンバーは、無償化連絡会・大阪の事務局から長崎由美子さんと大村和子さん、朝高オモニ会代表4名と北大阪朝鮮初中級学校保護者1名の計7名です。
対応には、大阪市から市民局と製作企画室から担当係長をはじめとする4人の職員が出て来ました。
始めは、立ったまま事務的に「申し入れ書」を受け取るだけで済ませようとしている雰囲気でしたが、長崎さんのリードで一室を借りることができ、ゆっくりと膝を交えて申し入れをすることができました。まず、長崎さんから申し入れの趣旨について説明があり、双方が自己紹介をして「申し入れ書」を読み上げました。
◼️そして、大村さんからはじまり、順次オモニたちが発言しました。大村さんは「なぜ、このタイミングなのか?南北融和の時期にむしろ逆効果だ。何のメリットもない。それどころか拉致問題解決の足を引っ張る結果しかもたらさない。」とした上で「市長の感覚はおかしい。吉村市長の本心は拉致問題を解決したくないのではないか?全くプラスにならない。」と厳しく非難しました。また、「学校で配れば、児童の中に少なからず含まれる在日の子どもたちがどれほど大きな心の傷を負うか。それどころか危険な目にあう実害も憂慮される。」と指摘しました。そして、「『相手が朝鮮学校なら何をやってもいいんだ。』という雰囲気が醸し出されている。」と、政府主導のヘイトが社会の右傾化を招いている現状を憂い、「かつて公立校で教鞭をとっておりましたが、私ならこの様なチラシは断固として配れません。日本人として恥ずかしい。」と日本人の立場から市の施策を断罪しました。◼️続いて保護者たちが順に発言しました。大阪朝鮮高級学校のオモニ会々長は、「ひとりの保護者として行政がいじめを促しているとしか思えない。朝鮮学校の子どもたちはもちろん、日本学校に通う在日の子どもたちがこれを受け取って陰惨ないじめにあうかもしれないとどうして想像できないのか?」と、行政の姿勢を批判し、「南北首脳会談を機に世界的に平和を望む方向へと向かっている今、日本だけが拉致問題を悪用して対立を煽っている。国ができないなら、地方行政から『対話』へと導いてゆく様な政策を行うべきではないか。」と指摘しました。また、我が子が地域の学童保育を利用していた経験を振り返りながら「そこでは朝鮮人だからといって特別差別されることはなかった。」、「せっかく日本の子どもたちと共に育っていたのに、わざわざ差別意識を行政が植え付ける意図は何なのか?吉村市長に直接問いただしたい。」と言いました。
◼️次いで発言した保護者は、「自分は今、日本の金融機関で働いています。10年前、20年前と世相はずいぶん変わり、今では自分の出自を恐ろしくて明かすことができません。」と、現在の殺伐とした社会状況を憂慮しました。「学生時代、チマチョゴリの制服で通学しても身の危険を感じる様な状況ではなかった。」そして、この社会の差別構造が自然発生ではなく、政府、メディア、地方行政が進んで作り出してきたものだと指摘しました。「全国放送のテレビに出演した大学教授のコメンテーターが、大阪に大量の『スリーパーセル』が一般市民に紛れて潜伏しているなどと、全く根拠のない話を平気でする。先日行われた『阪神教育闘争70周年記念パレード』に親子で参加したが、在特会らしき人が『殺せ!』と叫びながら子どもに迫ってくる。あの時警察が止めに入らなければ一体どうなっていたか。」と、上から降りてきた「差別の連鎖」が危険な領域に達していると非難しました。そして「この様なまったく無意味で、在日の子どもたちを危険に晒すだけのチラシ配布は絶対にやめてほしい。」と繰り返し何度も要求しました。
◼️その後も、保護者たちの切実な訴えが続きました。「火曜日行動」に参加し、手渡そうとしたビラを府の職員にはたき落とされ暴言を吐かれた経験を語ったオモニは、その時に見えた胸のネームプレートを頼りに府庁を訪れ抗議を行なったが、それ以降、「火曜日行動」の時間帯に庁舎へと戻る職員らがネームプレートをポケットにしまっていたと嘆きました。「弱者の声に耳を傾けようとせず、厄介ごとに巻き込まれない様、姑息な知恵を働かせている。」と行政の態度を非難しました。また、「火曜日行動」に参加している姿をFacebookで見かけた職場の若い同僚が「◯◯さんって、ヘイトやってるんですか?」「だって、道端でマイクでアピールしたり、ビラを配ったりするのって『ヘイト』でしょ?」と聞かれ愕然としたと語りながら、「在日の歴史、自分たち日本が朝鮮半島にやったことの歴史をちゃんと学んでほしい」と切実に願いました。
それから、何があっても子どもたちに危害が加えられる様なことがあってはならないという訴えや、是非とも朝鮮学校を一度直接見にきて、偏見なく判断してほしいという申し入れ、納税義務を始めすべての義務を果たしているにも関わらず、権利からは除外され、差別を受けている現状の矛盾を強く訴える発言が続き、すべての参加者たちが思いを述べることができました。
◼️一般的に「申し入れ」は、長くても15分程度のところ、1時間以上、話を聞いてもらうことができました。終了後、問題となった「拉致啓発チラシ」の現物を見せてもらいました。

見れば見るほど、なぜこの時期に、このタイミングで、このボリュームで(学校単位にだけでも6万枚ほど)、この対象(小学校の子どもたちから)なのか、施策の真意がまったく伝わらないことを感じました。
配布の「取りやめ」まで勝ち取ることはできませんでしたが、対応にあたってくださった職員の方たちから「質問を出してください、団体交渉という形でまたいらして下さい」との前向きなアドバイスを受けることができました。「人権救済の申し立て」や8月の「国連・人種差別手撤廃委員会」なども視野に、活動を広げてゆくきっかけとなりました。

因果応報

2017年10月12日付、本サイトに投稿した「筋違いの懲戒請求 〜各地の弁護士会へ〜」に関連する興味深い事実が、このほど毎日新聞の取材でわかりました。
「大量『懲戒請求』返り討ち 賠償請求や刑事告訴も」のタイトルで5月10日にアップされたデジタル毎日新聞の記事によると、「朝鮮学校への補助金交付は利敵行為だ」などとするネット上での扇動を背景に、朝鮮学校・高校無償化適用や補助金交付などを求める声明を出した全国の弁護士会に対して大量の懲戒請求が送られる事態が昨年6月頃から頻発しました。ネット上に「テンプレート=雛形」が出回り「コピペ」の書面が大量に送りつけられる悪質なケースも数多くありました。昨年末の日弁連会長談話によると、昨年だけで全国の21弁護士会に約1000人から約13万件の懲戒請求があったそうです。これを受け、当該弁護士たちが懲戒請求者に対し、損害賠償請求や刑事告訴など法的措置をとる動きが広がっているということです。「不当懲戒請求」であり「本業への物理的な支障、精神的な苦痛」があったとして、全請求者に損賠賠償請求訴訟を起こし、虚偽告訴罪や業務妨害罪での刑事告訴も検討している2名の弁護士が記者会見を開き提訴の内容を公表しました。また、募った提訴資金のカンパは500万円近く集まりました。彼らが投稿したツイッターを機にネット上で波紋が広がり、法的措置をとる動きが弁護士たちの間で広がっています。
弁護士に対する懲戒請求は、「弁護士法」に基づいて誰でもできる反面、請求者の実名や住所が当該弁護士に伝えられます。それを知らず、ネット空間の無責任な言説にあおられた軽率な行動が、実社会で法的制裁を受けることになりました。
すでに訴訟を恐れ、示談金を準備して和解を申し出ている請求者も多いとのことです。「しっぺ返し」で済まされるほど軽い問題ではありません。回ってきたツケはあまりにも大きかったようです。
匿名性をカサにきてネット上を跋扈する「ネトウヨ」。彼らが最大の弱点とする実名が思わぬところから晒される事態となった今回の一件。前述の本サイト投稿記事でも指摘している通り、極めて稚拙なヘイトで「いたちごっこ」の側面もありますが決して放置しない事が重要です。悪質なヘイトクライムには断固「NO!」を突きつけ、泣き寝入りせず闘いましょう!!

不都合な証人

◼️去る5月10日、福岡地方裁判所小倉支部は、九州朝鮮中高級学校卒業生ら68名が原告となり国を相手に起こしている「高校無償化」裁判において、原告の証人尋問申請を却下しました。
その証人とは、文部科学省前事務次官の前川喜平氏。当時の民主党が政権与党になった2009年、大臣官房審議官として高校無償化の制度設計に携わった責任者です。
申請に対し国側は「事務方個人の意見に過ぎず、必要はない」と反論し、鈴木博裁判長は証人を認めない理由として「必要ない」とだけ語っています。
果たして前川氏の証人尋問が本当に必要ないのでしょうか。
福岡地裁小倉支部はさらに、当時の下村博文元文科相の証人採用申請も「必要性がない」として同様に却下しました。
政治的・外交的理由で朝鮮高級学校を同法不指定とした文科相の判断が、裁量権を逸脱していたかが主な争点であるこの裁判において、また、行政手続法などに照らし制度除外の違法性を問うこの裁判で、これ以上の当事者が他にいるでしょうか?
とりわけ、前川氏は様々なメディアの取材に対し、当時の経緯を克明にたどりながら「(『高校無償化』の)対象に含める前提で、朝鮮学校から申請を受け付け、審査もしていた」と説明しています。また、「支援金が授業料に充てられないと言うなら、その挙証責任は国にある」と述べた上で、「支給すれば授業料に充てたかどうかは直ちに分かることだ」と指摘しています。
文科大臣に就任するやいなや露骨な政治外交的発言で朝鮮学校のみの適用除外を示唆した下村氏の真意も、適用対象であった当初の予定を覆された審査の経緯を担当責任者として間近で見ていた前川氏の意見も、当人たちの口から聞く以外に知りうる手立てはありません。翻すと、この二人が証言台に立てば、最も重要な争点に関する問題が詳らかになるということです。
下村氏と前川氏の証人尋問は「不必要」なのではなく、「不都合」だったのではないでしょうか?
もし証人尋問の申請が叶えば、本人の口から語られていたであろう内容が掲載された過去の新聞記事をご紹介します。


「高校無償化」裁判は全国で五つ闘われています。
法廷闘争はまだ続きます。

Welcome to ウリハッキョ

◼️朝鮮学校では毎年、民族教育について正しく知ってもらおうと地域社会に門戸を開き、直接触れ合える場を設けています。学校毎に企画された様々なイベントには地域の同胞、保護者や卒業生はもちろん、日本の方々も数多く訪れ、朝鮮学校の教育と子どもたちの真の姿を理解する格好の場となっています。
誤解や偏見を捨て、ありのままの民族教育を自分の目で確かめてほしい。
東アジアの平和と和解に向けた大いなる歴史の流れ、止まることのない融和ムードが醸成されている今こそ、互いをより深く理解し合える絶好の機会です。
ぜひ皆さん、最寄りの朝鮮学校へ足を運んで下さい。
朝鮮学校はいつでも皆さんを歓迎します!

⭐︎イベントの詳細は各学校、または主催者にお問い合わせ下さい。
⭐︎9月27日の裁判(判決言い渡し)につきましては、傍聴抽選、報告集会など決まり次第詳細をご案内いたします。

愛知裁判敗訴の本質

大阪で「高校無償化」裁判控訴審が結審した4月27日、愛知では同じ「高校無償化」裁判の判決が下されました。結果は既報の通り明らかな「不当判決」でした。
大阪で裁判傍聴の後、愛知の報告会に駆けつけた「無償化連絡会・大阪」共同代表・藤永壯教授が、韓国のNetメディア『プレシアン』(PRESSIANに寄稿されましたので下記にご紹介します。

リベラルを装った愛知・朝鮮学校への不当判決
~民族教育の矜持のために、高校無償化裁判闘争は続く~

2018年4月27日、愛知朝鮮中高級学校の高級部生徒・卒業生が「高校無償化」制度不適用に抗議し、国に対して国家賠償を請求した裁判において、名古屋地方裁判所は原告の請求をすべて棄却する不当判決を言い渡した。南北首脳会談の成功によって、朝鮮半島が、世界が、大きく和解と平和の進路へと歩み出した歴史的な日に宣告された、日本政府の差別政策を正当化する判決内容であった。まさしく、日本という国家の固陋頑迷さを際立たせるタイミングでの判決となった。

あっけなく言い渡された不当判決

日本に存在する高等学校に相当する教育施設の中で、全国に10校ある朝鮮高級学校の生徒だけが「高校無償化」制度から排除されてから、はや5年余りが経過した。この露骨な差別政策に対して、大阪、愛知、広島、九州(福岡)、東京の5つの朝鮮高級学校の生徒あるいは学校法人が国を相手に訴訟を起こし、長く苦しい裁判闘争を繰り広げている。
このうち2017年7月28日に宣告された大阪地裁判決では、原告が全面勝訴する画期的な成果を収めたものの、同年7月19日の広島地裁と9月13日の東京地裁では原告敗訴という正反対の結果となった。4校目の判断となった今回の名古屋地裁判決には、地元愛知だけでなく、日本全国から朝鮮学校関係者や支援者が駆けつけ、韓国から来た支援者も含めて約500名が裁判の傍聴を求めて列をなした。
しかし提訴から5年以上の歳月を費やした判決の言い渡しはあっけなく終わった。裁判官は「原告らの請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」と主文だけ読み上げると、直ちに立ち去ったのである。閉廷後の法廷内では怒号が飛び交い、傍聴席に入れず地裁前で判決を待っていた人々は、抗議のシュプレヒコールを繰り返した。

名古屋判決の特徴

名古屋地裁の判決要旨を読むと、広島や東京の不当判決とは、また別の問題点を抱えた、ある意味では一層悪質な判決だと感じる。
広島、東京の判決は、朝鮮学校が朝鮮総聯の「不当な支配」を受けている疑いがあり、朝鮮高級学校に「高校無償化」制度を適用すれば、学校に代理交付される就学支援金が流用される疑いがあるので不指定にした、という国の主張を支持するものだった。名古屋の判決内容は、広島、東京よりさらに踏み込んで、「不当な支配」の疑いを認定するものとなっている。その根拠には、国側が大阪裁判での敗訴を受けて新たに証拠として追加した朝鮮高級学校教科書の記述なども含まれている。
名古屋判決の特徴として、まず生徒・保護者が「民族教育が受けられる点を重視して朝鮮高校を進学先に選択していること」を認めながらも、「民族教育の価値を尊重すべきことと、「不当な支配」が疑われることは別個の問題」と断じている点を指摘できる。「民族教育の価値」は認めても、その「民族教育」は「不当な支配」を受けながら実施されていると、朝鮮学校の教育内容はおとしめられている。
もう一点、判決では、朝鮮高級学校への不指定処分が「拉致問題などの政治外交上の理由に基づくもの」という原告の主張を受け入れ、「拉致問題が不指定の理由にならないことは、原告らの主張のとおりである」と、政治的・外交的理由による不指定処分の不当さを認めるような態度を示している。にもかかわらず、朝鮮学校には朝鮮総聯の「不当な支配」が疑われるのだから「いずれにしても文部科学大臣としては不指定処分をせざるを得なかった」と、結局はその違法性を認定しなかった。
すなわち、原告側の主張をほとんど無視した広島・東京判決と比較して、名古屋判決は一見、主張を受け入れるポーズを示しながら、最終的には論点を「不当な支配」に落とし込んで、朝鮮学校側の主張を退けるという筋立てになっているのだ。

リベラルを装った傲慢な判決

しかし「不当な支配」については、判決においてでさえ「合理的疑念が存在した」程度にしか認められていない。「疑いがある」というだけで朝鮮高級学校を不指定処分にしたことが、「教育の機会均等に寄与すること」を目的とする高校無償化法の理念に反するのではないかという本質的な問いに、名古屋判決は答えていない。
そもそも「不当な支配」云々が、後付けの理屈に過ぎないことは、動かしようのない明白な事実である。安倍晋三政権は政治的・外交的理由をもって、朝鮮学校を「高校無償化」制度から排除するため、その根拠となる規定を削除するという横紙破りの手段を使ったのであり、このことの違法性がまず問われなければならない。「不当な支配」論は、国側が規定削除の違法性を十分に認識していたからこそ持ち出してきた虚構の根拠である。
判決は、民族教育について「自己の民族的アイデンティティを確立することが、その人格形成に当たって極めて重要なものであることも十分首肯し得る」として、その価値を認めている。ところが一方で、「無償化」制度不適用は「愛知朝鮮高校において民族教育を行う自由」や「原告らが愛知朝鮮高校にて学ぶ自由」を法的に規制するわけではないという。「無償化」制度からの排除は、植民地主義に根差す差別であるという朝鮮学校側の異議申し立てに対して、名古屋地裁は、国が民族教育を妨害しているわけではないという形式論をたてに、応じようとはしなかったのだ。
つまり名古屋地裁は、民族教育の価値を認める「多様性」への理解や、朝鮮学校の主張を受け入れる「理性」を示し、いかにもリベラルな立場を装いつつも、実のところ朝鮮学校では朝鮮総聯による「洗脳教育」が行われているという固定観念のもとに、「無償化」制度からの排除を是認したのである。昨今「慰安婦」問題などをめぐって、日本のリベラル論壇では、韓国の民族主義をやり玉に挙げる一方で、植民地主義批判の甘さが目につくが、これに通じるような傲慢な思考回路がこの判決からも感じられる。

決意を新たにした報告集会

判決日の夕方に開かれた報告集会では、まず弁護団から判決の内容とその問題点について解説があり、続いて朝鮮学園、原告、支援団体などから抗議声明が読み上げられた。また東京、大阪、広島、福岡、京都、静岡など日本の各地域の代表や、韓国の「〈ウリハッキョ〉と子どもたちを守る市民の会」の孫美姫代表が連帯のアピールを述べた。そして集会に参加していた愛知朝鮮中高級学校の生徒たちがステージに上がり、代表の生徒が最後まで闘い続ける決意を表明したうえで、みなが「金曜行動」の歌「声よ集まれ、歌となれ」を歌った。毎週金曜日、東京の文部科学省前では朝鮮大学校の学生を中心に抗議行動が続けられており、韓国でも日本大使館前で連帯の行動が実施されている。
今回の敗訴が、「高校無償化」制度適用に向けての展望をより厳しくしたことは間違いない。しかし一方で、理路整然に見える名古屋判決の内容の空虚さには、粘り強く続く民族教育の矜持を守る営み、ひいては在日朝鮮人による植民地主義克服のための営みの本質に思いを及ぼすことのできない「哀れさ」を感じる。東アジアの平和構築が現実味を帯びるなか、長期的に見ていずれが勝利するのか。板門店での南北首脳会談の成果に感じ入りながら、歴史の審判が正当に下されることを信じたいと思う。
なお同じ日に第1審で勝訴した大阪では「無償化」裁判控訴審の第3回弁論が開かれ、大阪朝鮮学園理事長の代表意見陳述を最後に結審した。大阪高裁での判決言い渡しは、9月27日15時からと決まった。

結審


◼️4月27日。3回目となる「高校無償化」裁判控訴審口頭弁論が大阪高裁で開かれました。数日前、民族教育を守り抜いた先達の思いを引き継いで行われた「4.24阪神教育闘争70周年記念・火曜日行動」の熱気そのままに、この日も135名もの人が傍聴に駆けつけました。参加者たちの多くが午前中に行われた歴史的な南北首脳会談を感激と大きな賞賛で見守り裁判所に集いました。そして今回も大阪朝鮮高級学校の3年生代表20名が傍聴に訪れました。
抽選券が配布され結果を待つ間、同じ日の午後2時から名古屋地方裁判所で行われる「愛知高校無償化」裁判判決言い渡しを傍聴しに行った無償化連絡会・大阪の長崎由美子事務局長から判決の連絡が届きました。結果は広島、東京に次ぐ不当判決。知らされた大阪の参加者たちから落胆と怒りのため息がもれました。
抽選後、記者席9席を除く当選者82名が所持品検査を経て裁判所へと入りました。
◼️午後3時、裁判が開始されました。
冒頭、裁判長が双方から提出された主張書面と証拠を確認しました。
続いて、被控訴人側の代理人、および代表意見陳述が行われました。
まず、弁護団から金英哲弁護士が、今回提出した準備書面の要旨陳述を行いました。
金弁護士が行なった陳述の要旨は、本件規定13条に「適合すると認めるに至らない」とした文部科学大臣の判断と不指定処分が違法であることを改めて整理したものでした。
金弁護士は本件規定13条適合性に関する文科大臣の裁量権について述べました。「行政裁量」そのもの自体が法律に基づかなければならない「法律上の根拠がなければ」認められないものだという大前提をまず明らかにした後、金弁護士は「高校無償化法」の規定が「高等学校」や「専修学校」及び「各種学校」を全て支給の対象に含んでおり、文科大臣に支給対象校を選別する裁量がないと指摘しました。
すなわち、法律を実行する立場にある大臣が、その法律の規定により許される範疇を逸脱して自ら裁量を生み出すことはできないと断じました。
また、国側が前回期日で自らの主張を無理やり通すため唐突に持ち出した「教育基本法16条1項」による「不当な支配」について述べました。
金弁護士は、そもそも「教育基本法」が国家による強い支配のもとで教育が形式的、画一的に流れ、時に軍国主義的、国家主義的傾向を帯びてしまった戦前に対する反省に基づき制定された事実を紹介し、同法16条1項が教育に対する行政権力による介入を警戒し抑制するために定められたと指摘しました。言わば、この裁判で度々持ち出された「不当な支配」云々は、国と文部科学大臣にこそ向けられるべき問題であることを再び明確に示しました。そして仮に百歩譲って極めて限定的に裁量権があったとしても文科大臣の不指定処分が事実誤認であり、信義則、平等原則に違反し、判断過程の過誤、手続違背だとして裁量権の逸脱であると確言しました。
金弁護士は最後に、速やかに控訴が棄却され、大阪朝鮮高級学校生徒に就学支援金が支給されることによってのみ、この法の趣旨である「教育の機会均等」が実現されると述べました。
◼️続いて玄英昭理事長が被控訴人を代表して意見陳述を行いました。玄理事長は、4年6ヶ月、16回の口頭弁論に及ぶ法廷闘争を経て歴史的な勝訴判決を得た経緯を辿りながら、改めて「高校無償化」制度から朝鮮高級学校のみが除外された差別的な現実が、いかに子どもたちの心に癒えることのない深い傷を残したかを語りました。そして昨年7月28日、歴史的な勝訴判決を受けて開かれた報告集会で登壇した生徒の発言を引用しました。「この数年間私は、大阪から出て行け、嫌なら日本学校に行けばいい、日本人として生きればいいと言われている気持ちでした。私たちはただ、ウリハッキョで自分の国の言葉や歴史を学んで朝鮮人として堂々と生きていきたいだけなのになぜ除外しようとするのか、なぜ認めてくれないのかと、やるせない気持ちでした。
正直、今日の裁判は不安でいっぱいでした。今私が着ているこのチョゴリは、通学の時は着れません。第二制服を着て通学します。街にあふれるヘイトスピーチや無償化裁判、補助金裁判と、堂々と生きることがこんなにも難しいのかと、また、純度100%じゃなければ、のけものにされるような最近のニュースを見て、余計に不安は大きくなるばかりでした。
判決を聞いて私たちは、手をつなぎあい、抱きあい、泣きました。やっと、やっと私たちの存在が認められたんだ。この社会にいていいんだよと言われたような思いでした。」
玄理事長は、民族のアイデンティティーを育む自分たちの存在が認められた生徒たちの喜びを紹介した後、「裁判官の皆様!この生徒のコメントを聞いてどのように思いますか?私は、これが日本社会の『今』を表していると思います。」と裁判官らをまっすぐ見据えて言いました。そして、朝鮮高級学校の生徒らは今も自分の夢を叶えるためひたむきに勉学に励んでいるとしながら、このまま裁判が長引けば、また就学支援金を受けられず辛く悔しい思いを抱えたまま卒業する生徒が増えてしまうと語り、迅速に公正で平等な判断をしてくれるよう強く訴えました。
生徒の発言をたどる場面で度々嗚咽をこらえる理事長の陳述が静まり返った法廷に静かに響きました。
◼️その後、裁判長が双方に向けて二度、更に付け加えることはないか問いましたが、学園側はもちろん国側からも追加する主張はありませんでした。裁判長が弁論の終結を宣言し、判決の言い渡しを9月27日、午後3時からと宣言して閉廷しました。
◼️裁判終了後、場所を弁護士会館に移し報告会を行いました。会には、傍聴した人々や生徒に加え、朝高生徒たちに当たりの傍聴券を譲ってくださった方々も裁判終了を待って参加してくれました。無償化連絡会・大阪の大村和子さんが司会をしました。
まず、丹羽雅雄弁護団長が発言しました。丹羽弁護士はこれまでの裁判経緯を含め今回の弁論期日を総括しました。その中で丹羽弁護士は玄理事長が行った代表意見陳述に触れ、その内容が裁判官に響いたはずだと言いました。そして、またしても不当判決が言い渡された名古屋での裁判について、名古屋朝鮮学園側が即日控訴を表明した今、判決結果を悲観し一喜一憂すべきでない、闘いはこれからも続くと力強く述べました。大阪もしかり。高裁でも訴えが届かなかった「大阪府・市補助金裁判」でも、原啓一郎弁護士をはじめとする弁護士たちが最高裁に向け現在も全力で臨んでいる。こんな時こそただ待つだけではなく、積極的な運動展開をもって世論を喚起すべきだと力強く呼びかけました。
◼️次に、要旨陳述を行なった金英哲弁護士が、法廷での発言内容を解説しました。金弁護士は、これまで積み重ねてきた我々の主張に国側は何ら効力ある反論ができなかったとし、最後にこちらの主張をまとめられた意義は大きかったと手応えをにじませました。続いて弁護団のメンバーたちが順に発言し、最後に代表陳述を行なった玄英昭理事長が発言しました。玄理事長は9月の判決言い渡しを何もせず待つばかりではなく、どんどん運動を盛り上げて行きたいと決意を表明しました。
◼️続いて大阪朝鮮高級学校の生徒代表がスピーチをしました。参加者たちの前に立った代表の女子生徒は、自分たちの見えないところで、朝鮮学校のため、自分たちのために闘ってくださる多くの方々がいらっしゃるからこそ笑ってウリハッキョに通うことができる。「4.24阪神教育闘争」があった70年前から今も続く民族教育への弾圧や差別と闘って来られた同胞たち、日本の方たちの存在を私たちが知らなければならない。これからも民族教育の歴史を深く知り、朝鮮人として堂々と学び生きてゆくと凛とした表情で誓いました。説明会の最後に「大阪オモニ連絡会」の代表たちが去る4月17日に主催したセミナーの際、物品販売で得た収益金を「高校無償化連絡会・大阪」藤永壯共同代表に手渡しました。オモニ連絡会を代表して発言した大阪朝鮮高級学校オモニ会の高己蓮副会長は、70年前と民族教育の置かれた厳しい状況は変わらないが、民族教育を守り抜いた先達の思いはしっかりと受け継いでいる。子どもたちのために私たちの代で決着をつけようと力強く呼びかけました。
参加者たちの大きな拍手と賛同で報告会を締めくくりました。

4.24教育闘争70周年記念「火曜日行動」

  • 司会を長崎由美子事務局長が務めました。

◼️2018年4月24日。民族教育を守るため命を賭した在日同胞たちの闘いの日から70年目を迎えたこの日、大阪城公園・教育塔前広場には荒れ模様の天候にもかかわらず約600人が集結しました。
その中には大阪朝鮮高級学校と東大阪朝鮮中級学校の生徒たち、北大阪朝鮮初中級学校と生野朝鮮初級学校の児童たちも含まれていました。自分たちの学校が過去、どのような歴史を辿り、現在まで守られてきたかを学ぶ課外活動の一環です。◼️まず集会が行われました。司会の長崎由美子事務局長が、目まぐるしく変化する世界情勢の中で融和へと向かう南北関係を歓迎しつつ、今こそ民族教育の意義を闘いの歴史に見出し受け継いで行こうと呼びかけました。
続いて6人がアピールを行いました。
「高校無償化」裁判をはじめ、今現在も闘われている朝鮮学校に係る法廷闘争を担う弁護団の立場から、あらゆる公的補助から除外され厳しい経済状況にも負けず我が子を朝鮮学校に通わせている保護者の立場から、そして先達が守り抜いた民族教育を代を継いで守り続ける若い世代から、さらには不当な政策により差別的な状況に置かれた朝鮮学校の問題を自らの問題として捉え、民族教育を守る闘いを日本の民主主義を守る闘いと重ねる日本人の立場から、それぞれ熱い内容の発言がありました。参加者たちから熱のこもったアピールに大きな拍手が送られました。
◼️午後2時半、パレードが出発しました。70年前、GHQにより布告された戦後唯一の「非常事態宣言」のもと、苛烈な教育闘争が繰り広げられる中で警察隊の凶弾に倒れ犠牲となった当時16歳の金太一少年の肖像を掲げた玄英昭理事長が一番先頭を歩きます。そして、平等な教育権の保障を訴える横断幕を持ったスピーカーたちに続き、学生たちや同胞、日本人支援者たちが次々と隊列を組んで大阪府庁を目指しました。パレード隊の中には、ドレスコードの呼びかけに応じピンク色を一点身につけたオモニたちの姿が大勢見受けられました。
◼️パレードを先導する宣伝カーには、朝鮮学校差別を反対する内容の装飾が施され、スピーカーからは民族教育の意義と公益性、「高校無償化」制度から政治的理由で朝鮮学校のみを除外し、突如として補助金支給を停止した行政の不当性がアナウンスされました。そして、多くの通行人たちに向けて「子どもたちの『学ぶ権利』を守ろう!」、「行政が差別をするな!」、「最後まで絶対にあきらめないぞ!」とシュプレヒコールが発せられました。それに呼応し、参加者たちは声を張り上げて訴えました。お昼の時間帯、街ゆく人々は大勢のパレードに関心を寄せ、アピールに耳を傾けました。
降りしきる雨の中、隊列は大阪府庁周辺を回り、パレードを終えて教育塔前広場へと戻ってきました。
参加者たちは、これからも「民族教育を守る闘い」を続ける固い意志を互いに確認し、三日後に迫った「高校無償化」裁判控訴審第3回口頭弁論の傍聴を呼びかけました。

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