1月16〜17日にかけてスイス・ジュネーブで開かれた「子どもの権利委員会」は対日本審査を経て、今月7日、記者会見で審査結果を公表するとともに勧告を出しました。
🔷以下に内容を報じた「NHK NEWS WEB」の記事を引用します。
また、現地に自ら出向き委員へのロビーイングや通訳など、オモニ代表団と共に精力的に活動された大阪弁護団の具良鈺(ク・リャンオク)先生がいち早く翻訳(仮訳)してくださったのでご紹介します。
今回、総括所見の中で出された「勧告」にも「高校無償化」制度から朝鮮学校のみを除外した日本政府に対し、明確に「見直し」を促しております。
度重なる国連からの勧告に日本政府は今度こそ真摯に従うべきです。
朝鮮学校を授業料無償化の対象に 子どもの権利委員会が勧告
2019年2月8日 5時40分
朝鮮学校が高校授業料の実質無償化の対象外になっていることについて、国連で採択された条約に基づく「子どもの権利委員会」は、「ほかの外国人学校と同じように扱われるべきだ」として日本政府に見直しを勧告しました。
「子どもの権利委員会」は国連総会で採択された「子どもの権利条約」の下、各国の子どもの人権状況を審査していて、7日、スイスのジュネーブで記者会見して日本についての審査結果を公表しました。
この中で委員の1人は、朝鮮学校が高校の授業料の実質的な無償化の対象外になっていることについて、「ほかの外国人学校と同じように扱われるべきだ」と述べ、委員会として日本政府に見直しを進めるよう勧告しました。
これについて日本政府は先月行われた審査で、「朝鮮学校は当時の法令にのっとって定められた審査基準に適合すると認められず、無償化の対象にならなかった。生徒の国籍を理由とした差別には当たらない」と説明しています。
勧告に法的な拘束力はありませんが、委員会では次の審査までに日本政府に対応を報告するよう求めています。
🔷以下に弁護団、具良鈺先生による総括所見概要の訳文(仮訳)をご紹介します。
(English Follows)
子どもの権利条約委員会 総括所見でました。
朝鮮高級学校に対しても、高校無償化対象として含めること、大学受験資格を平等に認めることについて勧告がでました!(パラ39(c))
また、差別禁止との関係では、包括的差別禁止法が存在しないこと(パラ17(a))、周縁化されたグループに属する子どもらに対する社会的差別が存在すること(パラ17(c))に対する懸念を表明しました。
特に、アイヌ、被差別部落、コリアンをはじめとするマイノリティに属する子どもたち、移住民労働者の子ども、LGBTI の子ども、婚外子、障がいを抱えた子どもらに対する差別を防止するための人権啓発活動、人権教育等をより活発に行うことを促しました(パラ18(c))。
詳細については、おってアップする予定のラザック(在日コリアン弁護士協会)声明をご参照ください。
이간에 일본내외에서 함께 하신 분들 수고 많으셨어요.
몇시간전에 유엔 아동의 권리위원회 일본정부에 대한 권고가 발표되었습니다.
조선학교도 고교무상화 대상으로 포함할것, 대학수험자격을 평등하게 보장할것 (para 49(c))을 일본정부에 권고하였습니다.
또한 차별금지 관련해서 일본에 아직도 포괄적인 차별금지법이 존재하지 않은 것, 소수자 비롯한 사회적으로 소외된 그룹에 대한 사회적차별이 존재하는 상황을 우려하며 (para17 (a)(c)), 특히 아이누,부라쿠,코리안을 비롯한 마이노리티 그룹에 속하는 아동, 이민노동자의 아이들, LGBTI 아동, 장애를 지닌 아동에 대한 차별을 방지하기 위한 인권계몽활동, 인권교육활동을 보다 활발히 진행할것을 촉구 하였습니다(para18 (c)).
상세내용에 관해서는 이제 곧 올리게 될 LAZAK성명을 참조하여주시기 바랍니다.
🔷韓国で「ろうそく革命の成果を受け継いだ新たな政治勢力」として2017年に出帆した革新政党「民衆党」のスポークスマンが先の国連「子どもの権利委員会」勧告を受け、論評を出しました。
以下に(仮訳)をご紹介します。
韓国 民衆党 スポークスマン イ・ウネ 論評
「日本は国連『子どもの権利委員会』勧告に従い、朝鮮学校生徒たちの権利を保障せよ! 2019.2.8
国連「子どもの権利委員会」が朝鮮学校を「高校無償化」の対象とし、大学受験資格を平等に保障することを勧告した。
粘り強く闘って来られた朝鮮学校生徒たちと保護者、韓国の連帯団体と日本の良心的市民の皆様にお祝いと感謝のご挨拶を申し上げる。
日本は国連の適切で常識的な勧告事項を即時履行せねばならない。
これまでのようにとぼけてばかりいては国際社会から「子どもの人権抹殺政府」、「人権後進国」のそしりを免れないであろう。
朝鮮学校が日本に設立されるようになった歴史を鑑みても勧告事項を履行することが当然である。
在日同胞たちは日本帝国主義の強制移住と文化抹殺政策から民族の文化と魂を固く守ってきた。安倍政権の朝鮮人差別と朝鮮学校抹殺政策は戦犯国家の歴史修正に他ならない。
日本は侵略の歴史を懺悔し、朝鮮学校生徒たちの権利を保障せよ。2019年2月8日
民衆党 スポークスマン イ・ウネ