600回目の火曜日

「火曜日行動」600回記念パレード

集まろう!共に生きる社会のために、歩こう!子どもたちの未来のために

2025年を迎え早二週間が過ぎた昼時の大阪城公園。平日にも関わらず多くの外国人観光客で賑わう「教育塔前広場」に、共生社会の実現と大阪府市の差別なき教育振興を訴えるシュプレヒコールが高らかに響き渡りました。1月14日(火)、正午から始まった「600回記念火曜日行動」には350名をこえる朝鮮学校関係者と保護者・同胞、無償化裁判と補助金裁判を闘った弁護団メンバー、日本人支援者たちが集いました。
教育塔前広場で行われた集会では「無償化連絡会・大阪」事務局長の長崎由美子さんが司会を務め、5人の参加者たちがアピールを行いました。
我が子を朝鮮学校に通わせている保護者を代表して東大阪朝鮮初級学校オモニ会長がまず初めに登壇しました。会長は、朝鮮学校に学ぶ子どもたちがあらゆる教育助成の制度から除外され続けている理不尽な差別行政を一刻も早く是正し、すべての子どもたちが分け隔てなく共に学び、共に成長できる共生社会を一緒に築いて行こうと呼びかけました。朝鮮学校裁判の丹羽雅雄弁護団長は、高校無償化制度からの除外をはじめとする行政差別の問題は、日本政府による植民地主義の延長線上に今も残っている深刻な問題であると断じ、朝鮮学校差別を日本社会の問題として捉えなければならないと指摘しました。次にマイクを持ったのは、社会民主党・副党首の大椿ゆうこ参議院議員でした。大椿議員は、朝鮮学校に学ぶ子どもたちも地域社会の未来を担う宝であり、共に守り育ててゆく大切な存在であると訴え、すべての子どもたちが等しく学べる環境を国や地方自治体が責任を持って整えてゆくことを国会で訴え続けてゆく決意を披瀝しました。続けて大阪朝鮮中高級学校で教鞭をとる邵基允先生がマイクを握りました。邵先生は、教え子たちが高校無償化除外という官製差別を受けて裁判当時に明かした悲痛な思いの込められた発言を紹介し、これから育つ次代のためにも差別の連鎖を断ち切らなければならないと強く訴えかけました。最後に登壇したのは「無償化連絡会・大阪」の大村和子さんです。大村さんは、これまで「火曜日行動」開始から13年間、休まず続けた自身の活動を振り返りながら「600回というのは決して誇れる数字ではない。けれども、子どもたちに笑顔が戻るまでこの歩みを止めるわけにはゆかない。これからも皆の力を一つに合わせて子どもたちの笑顔のために頑張ろう」と力強く訴えました。
集会の最後には、映画「声よ集まれ」の歌を参加者全員で合唱しました。
パレードは12時30分から始まりました。教育塔前広場を出発したパレード隊は先導車の後に続き、大阪府庁周辺を約1時間かけて練り歩きながら道行く人たちに向けて声を合わせてシュプレヒコールを叫びました。「朝鮮学校のこどもたちを差別するな!」、「朝鮮高校にも「無償化」を適用せよ!」、「子ども達の基本的人権を守り、差別の無い共生社会を実現しよう!」
2012年4月に始まったこの行動が積み重ねてきた600という数字は、子どもたちの心を傷つけ民族差別と排外主義を平然と行う為政者たちに向けた抗議の数であるばかりでなく、すべての子どもたちが等しく学べる真の共生社会を実現しようと集まった人々の「つながり」の数でもあります。大村和子さんのアピールが示すように、これからもさらに連帯の輪を広げながら子どもたちの笑顔と希望のために「火曜日行動」は続けられます。

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