民族教育の保障は政府・地方自治体の当然の責務

名古屋市長河村たかしさんの朝鮮学校に対する「補助金の全部あるいは一部停止」発言に強く抗議し、撤回を求めます!

名古屋市長 河村たかし様

2016年3月20日
朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪
共同代表:丹羽雅雄(弁護士)
伊地知紀子(大阪市立大学教授)
宇野田尚哉(大阪大学准教授)
藤永壯(大阪産業大学教授)
韓哲秀(朝鮮学校保護者)
http://www.renrakukai-o.net/index.html

私たち「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪(無償化連絡会・大阪)」は、2012年に、大阪に10校ある朝鮮学校の関係者と弁護士と支援する市民で結成され、朝鮮高級学校への高校無償化(就学支援金)制度適用を求める裁判と大阪府・市からの補助金再交付を求める裁判を支援しているものです。

この度、名古屋市議会本会議2月定例会(3月4日)の本会議個人質問で松井よしのり議員(自由民主党名古屋市会議員団)がおこなった「朝鮮学校への補助金について」に対して、河村たかし市長は、政治・外交上の理由で「漫然と補助金を支給し続けることは国際社会の流れに反する」とし、「全部または一部について執行停止にする」と答弁しました。
2012年の新学期を前に大阪府・市から補助金をカットされてしまい、学校運営に非常に大きな影響を受け、現在裁判係争中の大阪朝鮮学園を支援している私たちにとっては、とうてい他人事とは思えません。

朝鮮学校を取り巻く教育環境等について、国連関連委員会はこれまでに幾度となく日本政府に対して勧告を行ってきました。2014年8月、国連人種差別撤廃委員会は、「締約国がその立場を見直し、自治体による朝鮮学校への資金提供を再開させ、また、高等学校就学支援金からそれぞれの朝鮮学校に見合った補助金額を提供することを推奨する」と表明しました。
「漫然と補助金を支給し続けることは国際社会の流れに反する」どころか、国際人権基準に照らせば、朝鮮学校の民族教育を保障することは、日本政府・地方自治体の当然の責務です。

愛知県知事の大村秀章さんは3月7日の定例記者会見で「子どもたちの教育とは切り離して考えるべきだ」と語り、従来通り補助金を交付する考えを示しました。これはきわめて妥当な判断だと考えます。
私たちは、名古屋市長の河村たかしさんが、名古屋朝鮮初級学校に通う子どもたちが夢と希望を持って、この日本の地で、名古屋の地で学べるようにするために、すみやかに補助金の「全部または一部について執行停止する」とした発言を撤回し、従来通り、2016年度補助金の交付をすることを、強く求めます。