大阪府、大阪市の朝鮮学校に対する補助金支給再開を求める声明

2018年4月17日
大阪府オモニ連絡会

去る3月20日、大阪朝鮮学園が大阪府と大阪市を相手取り訴えた裁判の控訴審において、大阪高等裁判所は大阪朝鮮学園の請求を棄却する判決を言い渡しました。私たちは、昨年の1月26日に下された不当判決に続き、またしても下された今回の不当判決を、決して認めることができません。
公平な判断により国家権力の過ちをただすべき司法が、行政の違法行為と差別的措置を追認し、子どもたちの神聖な学習権を認めず、原告の訴えを退ける不当な判決を言い渡したことに、驚きと強い憤りを禁じえません。大阪朝鮮学園への大阪府の助成は40年近くにわたって継続されてきた事業で、1991年度からは「大阪府私立外国人学校振興補助金」が交付され、大阪市も1990年度から「義務教育に準ずる教育を実施する各種学校」として補助金を交付してきました。
ところが大阪府は2010年3月、いわゆる「四要件」を提示し、2012年3月に2011年度分の補助金を交付しないと決定し、大阪市も府の決定に追随し補助金不交付を決め、これが引き金となって地方自治体による補助金交付の見直しが各地へ拡がることにもなりました。言うことを聞かなければお金は出さないという暴力的言動を首長自らが率先して行うというこのような理不尽極まりない施策を私たちは到底許すことができません。
大阪府の振興補助金は、ウリハッキョが「地域社会の構成員としての教育が実施されている」という認識にもとづき交付されてきたものです。教育の機会均等実現や民族教育の保障は、憲法をはじめとする国内法規や国際人権法に定められ、政府・地方自治体として実行しなければならない責務でもあります。それにもかかわらず、日本政府および地方自治体自らがヘイトクライムを助長し、朝鮮学校だけを助成制度から排除することは、民族教育の権利を否定する民族差別です。
私たちはこの間当事者として、昨年1月26日の不当判決を乗り越え、この困難な裁判を歯を食いしばり闘ってきました。そして迎えた2017年7月28日無償化裁判判決の日、民族教育を権利として認め、国が朝鮮高級学校を「高校無償化」制度から排除することを違法とする画期的判決を勝ち取りました。
だからこそ私たちは、今回の不当判決に対して怒りをおさえることができません。
ウリハッキョは七十年もの間、在日の子どもたちに母国語をはじめ民族の歴史や文化を教え、民族的アイデンティティーを胸に、祖国と同胞社会に貢献するりっぱな人材を育てるため、誇り高く民族教育を実施してきました。 ウリハッキョは、過去の奪われた民族的尊厳を取り戻すために、一世の同胞たちが苦難を乗り越え創設し、二世・三世が発展させてきた命のように大切な民族教育の場です。
地域に根ざした教育、多文化に対する相互理解と友好親善をめざし、日本学校や外国人学校とも多彩な交流を深めてきました。ウリハッキョで学んだ卒業生たちは、日本や世界の多様な分野において活躍し、立派に社会貢献していると私たちは自負しております。
ウリハッキョに通う生徒たちは、日本で生まれ育ち、朝鮮と日本の友好の懸け橋となる、私たちのかけがえのない大切な未来です。
私たちは、すべての子どもたちが平等な学習権を享受し、「だれもがいきいきと生きられる社会」を実現するため、また多文化を相互理解し共存共栄する社会づくりに寄与すべく、今後とも民族教育活動に全力を注いでまいります。
私たちはこれからも、弁護団の先生方、多くの日本人の方々、韓国の支援者の方々とともに、手を取り心をひとつにし、良心と正義が実現されるその日まで闘い抜きます。私たちは、このたびの不当判決にひるむことなく、今後とも民族教育の正当性と普遍的価値を実証し、民族教育を受ける権利は法的保護に値する正当な権利であるということを訴えていきたいとい考えています。
1948年4月24日の阪神教育闘争から数えて70年目の節目の年、私たちは脈々と受け継がれてきた4.24の精神をこれからも受け継ぎ、大阪府・大阪市の補助金支給再開と高校無償化が実現するその日まで闘い抜きます。

2018年4月17日 大阪府オモニ連絡会

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